活動報告

コラム~第39回「使用貸借」

2024.4.8

相続税法の評価通達によれば、土地の使用貸借については、借地借家法が適用されず、その土地の評価上使用貸借による権利は0として計算される。よくあるケースとしては、親の土地について、子供がタダで自宅を建築するケースである。

しかし、鑑定評価では、使用借権の評価については、土地をタダで借りているといえども、その土地上には他人の建物がある限り使用収益が制限され完全所有権よりも減価があると判定し、更地の20%~30%を使用借権として評価することが多い。

鑑定評価で使用借権を評価する場合、以下の基準等を参考にする。

まず、公共用地の取得に伴う損失補償基準によると使用貸借による権利に対する補償は、「当該権利が賃借権であるものとして前条の規定に準じて算定した正常な取引価格に、当該権利が設定された事情並びに返還の時期、使用及び 収益の目的その他の契約内容、使用及び収益の状況等を考慮して適正に定めた割合を乗じて得た額をもって補償する」とされ、その細則第3によると、「賃借権に乗ずべき適正に定めた割合は、通常の場合においては、3分の1程度を標準とする」ものとされている。

また、競売不動産の評価の 「競売不動産評価マニュアル」によると、使用借権の付着した土地の評価は、敷地上の建物が堅固建物である場合は 20%、非堅固建物である場合は 10%を標準として、建付地としての価格(建付減価後)から減価を行うものとされている。

このように税務評価と鑑定評価では異なることに注意をしたい。


一覧へ戻る