コラム~第22回「評価通達と固定資産評価における宅地造成費の考え方」
2023.1.23
前回では、宅地造成費の鑑定評価と評価通達では、異なる概念であることを説明した。当事務所で情報開示を行い、その具体的な資料があるので、お教えする。
想定画地 | 評価通達 | 固定資産税評価 |
地積 | 495㎡ | 495㎡ |
間口 | 27.27m | 27.27m |
奥行 | 18.18m | 18.18m |
形状 | 長方形の中間地 | 長方形の中間地 |
接面 | 公道 | 公道 |
地積地盤 | 田を前提とし、地盤改良工事施工 | 造路面と等高、地目は想定していない |
盛土高 | 地盤面より1m盛土 | 地盤面より1m盛土 |
土質 | 普通土質(関東ローム層等) | 普通土質(関東ローム層等) |
所在 | 東京23区 | 東京23区 |
以上のように、宅地造成費の考え方は、評価通達と固定資産税評価とは、ほぼ同一条件となっている。1mの盛土を行い、道路面との等高に造成工事をすることとなっており、道路等の区画整理は行わないことが前提である。
評価通達における令和4年工事費(東京)は以下のとおりである。
工事費目 | 金額(/㎡) |
整地費 | 800円 |
伐採・伐根費 | 1,000円 |
地盤改良費 | 1,600円 |
土盛費 | 7,200円 |
土止費 | 76,600円 |
なお、この費用金額については積算資料があり、実際の費用の80%となっている。